

長居陸上競技場設置のLanguage Service Centerにおけるフランス語通訳業務を担当しました。この世界陸上という大きなイベントに挑戦したのは、まだ通訳者としての経験が少ない私にとって、自分のフランス語力を試すまたとないチャンスと考えたからでした。印象的なエピソードとして記憶に残っているのは、ドーピング検査に立ち会ったときのことです。その選手はアフリカにある小さな国の出身で、コーチと他数名の仲間と共に参加したという未成年の女の子でした。彼女にとってこのような大舞台は初めてで、ドーピング検査も経験がありません。しかも彼女はフランス語しか話せず、読み書きはほとんどできないということもあって、よほど緊張していたのでしょう。私がお会いしたときには不安げな面持ちで辺りを見回し、落ち着かない様子でした。なるべく分かり易いフランス語で説明し、「大丈夫よ」と元気づけるうちに少しずつ表情も和らぎ、担当医の先生やアシスタントの方々の暖かい対応のおかけで、彼女は無事に検査を終えることができました。最後に「メルシー!」といって笑顔で去っていった彼女の姿は、やはり一国を代表する立派な選手であり、とてもたくましく感じたのを覚えています。
今回のイベントでは、他の通訳の方々がどのように業務に取り組み、活躍していらっしゃるかを拝見することができましたし、そうした方々のいろいろな体験談や普段の勉強方法などを伺うことで、とても刺激を受けました。このように世界を舞台とした現場において、外国語でコミュニケーションを取れることがいかに重要であるかということを改めて認識し、同時に自分の語学力も実社会で通用するレベルに近づいてきたのかも、というかすかな手ごたえを感じることができたのも大きな収穫です。今後ますますレベルアップしていけるよう、さらに努力していきたいと思います。
受講生の声

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